FitEar MH335ht は eイヤホン大阪日本橋店GWイベント最終日に試聴した2機目。
少し前にTwitterにて紹介した ifi audio GOpodとバンドルセットの相方のイヤホン。
この日からeイヤホンでも発売開始という「ちょうど凄くジャストタイミング」w
な試聴となったんですが前回GOpodの実力をfinal A5000にて確認済みでなおかつ試聴待ちの方もおられたので今回はイヤホンのMH335htのみで試聴させて頂いた。(イヤホン単体価格は約20万円)
ちなみにワイヤレス化できるGOpodは単体で購入するよりも37000円ほど(FitEar 2pinアダプタ付き)お得に買えるとのこと。
ドライバー構成はBA5発で3Way構造(低域2中域2高域1)、ダブルウーファーと名付けられた大き目のBAが2機幅を利かせているのがスケルトン筐体から伺える。
接続は2PinだがFitEar独自のタイプ
付属ケーブルは3.5mmプラグ FitEar cable 013(無メッキOFC 102SSC採用)
音質のインプレッション
再生環境はShanling H7に3.5mmアンバランス接続
音源はmicroSDカードのWAVファイル、クラシックフルオケソースでのお気に入りエリック・カンゼルのアルバムを再生(画像はAmazon Music)
一聴してまず柔らかめかつ張りのある中高域に分厚い低域を感じた。
先ほど試聴したMaslow とはこの低域の出し方がまるで違うアプローチ
とくに1曲目の1:07と1:12あたりのアタック音がMaslowではドーンドーンと響きつつ秩序とブレーキ感を聞かせているのに対しMH335htではボォォ~ンボォォ~ンと量感マシマシで音圧が襲ってくる。
実はこの部分は僕が好き嫌いを抜きにして機器の性能を測るひとつの指標にしている部分であり、まずはココをどう聴かせてくれるのか?ということを重視している。
そこの部分だけで言うと本日聴いたUnique Melody Maslowと合わせ、どちらも不十分でそこには少し落胆した。(5月3日の当eイヤイベントで試聴したMADOO Typ821はこの部分を見事に再現していた)
量感がマシマシではあるがそこにある描写力が薄く彫が浅い印象で、これが全体に音をウォームにさせている原因なのか、のっぺりとした重たい音の後味が空気感を濁している感じだ。
このように感じてしまったので逆に言うとここがGOpodでワイヤレス化したときにスリム化されて良い具合に抑えられバランスがとれそうだなぁとも思った。
とはいえ全体的な音では十分に美しくウォームでリッチな音の仕上がりで高域が刺さることはなかった。非常に限定的な部分での音質評価になるので他ジャンルで聴けば新たな魅力が見つかると思うがクラシック野郎の僕にはやや魅力に欠けていた。
ビルドに関して
透明の樹脂なので気泡などがあればかなり目立ってしまうが、このあたりの仕上がりは非常に丁寧な印象で比べると申し訳ないけど以前Twitterでつぶやいた40万円以上もするCampfire Audio Trifectaとは雲泥の差であった(^^;)
FitEar独自規格(特許申請はしていないとのこと)2Pinだがこの抜き差しは初めてしたがカチッというしっかりしたクリック感がありピンも0.78規格よりも太くLRの隙間感覚も余裕があるので取扱いやすく、耐久性は非常に優秀ではないのかと思い、聞いてみるとピンを取巻く樹脂はポリカーネイト製でイヤホン本体は医療グレード樹脂とのこと。
装着時に外側になる面を擦りガラス的な処理を施している辺りもさすが高級機の工夫が伺えたが、全体にはかなり地味な見た目ではある。
ノズル口径はやや楕円になっているためにイヤーピースの脱着にはコツを要するクセがある。
装着感はさすがにイヤーにフィットしていたが(^^;)…
20万の機体としての見た目と持った時の感覚から導き出される所有欲は僕的には壊滅的であったので、ここはぜひバンドルセットでの購入をお勧めしたい。合体だ!合体~~!
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